waiasu’s diary

バーグマン200のカスタムをメインに。

DIYで鋳造

インシュレーター自作に向けて、特別な設備が必要で無いホワイトメタルで試作して見ました。ちなみに鋳造初体験です。

●ホワイトメタル2種 融点:240℃ 鋳込温度:450℃ 合金組成 Sn(すず):残部、Sb(アンチモン):8~10%、Cu(銅):5~6%

最終的にはアルミで作りたいのでシリコンではなく石膏型を使用しました。

●耐熱石膏 ノリタケG-2 撹拌水温度:15~25℃ 混水量:44~48% 撹拌時間:4~6分 脱型:60分以上 押湯:大きくかつ保温 面引け対策に製品重量の2倍以上の押湯や、押湯の保温など対策必要

まず、ブロックでケースを作り粘土に鋳込むものを半分入れて湯口・湯道・押湯を作って石膏を流し込む。

石膏は5分ほど良く練ってから入れないと浮き水が多くなる。

しっかり振動をあたえて空気を抜く。
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1時間ほどで硬化するので粘土を剥がす。カリ石鹸液を塗って反対側の型を取る。

●カリ石鹸:水で3~5倍に薄める
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ステンレスメッシュを抱き込んだ中子を作る。
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型を合わせて微調整をする。
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家庭用のコンベクションオーブンで焼き上げる。今回のために購入。最高温度200℃程度¥5000 庫内温度を測る為に熱伝対+プローブも購入¥1500

●乾燥時間の目安 10kg (1/10)
100℃:5~7時間 (30~42分) 水分除去
150℃:6~8時間 (36~48分) 結晶水分の脱水
240℃:3~4時間 (18~24分) 無水石膏化

熱風循環式230~260℃:8時間 (48分)

型は合わせたまま乾燥させるほうが歪み等無く良いそうですがなかなか乾燥しない…。

100℃(1時間)+200℃(1時間)でも水分が残って失敗。

結局、200℃で型を開いたままで40分程度で水蒸気が出なくなり、その後追加で1時間で鋳込み成功。
水分がなくなるまでは型の温度は100℃以下で推移。水分が抜けると庫内温度に近づいて行きます。放射温度計で確認。180度程度で無水石膏化するようです。

●乾燥終了後、炉内で徐冷 鋳型温度は100℃以上

とにかく、乾燥行程が鋳造では重要な様です。ほんの少しの水分でも水蒸気爆発を起こします。爆発しないまでもボコッと気泡が出るだけでも製品は不良です。
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冷えないうちに鋳込みます。写真とか取ってる余裕無く完成。鋳込む前に溶けた金属の上澄みの酸化物を取り除いて素早く流し込みました。

アウトドア用のコンロとステンレス鍋で450℃まで普通に到達できます。
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切り出して、面出しして、完成。写真を見て穴あけ忘れてることに気づきました。インマニだったらそんなに温度上がらないだろうし、この製品で効果の確認してもいいかも。
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アルミを熔かせるだけの熱源の確保が出来ればアルミ鋳造も出来そう。七輪+ドライヤーで何とかするか、電子るつぼでチャレンジ?ロストワックスも面白そう
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部品を作ることより作業自体が目的になってる様な…。